【2017】コウノドリ~不育症が世間に認知されたと思うと嬉しい限りです

不育症の私が見ても、心の葛藤がとてもリアルと感じた
コウノドリ、毎回楽しく?色々考えさせられながら見ています。
そして、世の中の人にhappyで元気な妊婦だけじゃない!と知ってもらえる良いドラマだと思っています。
今回は、「不育症」がテーマだったので夫婦そろって子供が寝静まってから見ました。
今回は、私の経験とドラマの感想を交えたお話しです。お暇ならお付き合い下さい。
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目次
不育症の女性の心の葛藤がリアルで、胸に刺さるものがありました
私にも経験があります。1回目の流産の時は「15%は流産するからあなたのせいじゃない!」と言われ周りにも励まされ落ち込みましたが何とか平常心を保つ事が出来ました。
2回目の時には、確実に私のせいじゃないか!!と地獄に落とされた気分でした。
診察台に乗るのが怖くて手が震え、手汗が出た事をドラマを観ながら思い出しました。
「赤ちゃんの心拍が確認できません」とコウノドリ先生が言った所で、私も号泣。
3回目の流産で不育症の検査に踏み切った主人公。
しかも、先生の説明までリアルに同じ・・・・
「検査しても原因が見つからない場合があります、落ち込まないで」
私も言われましたよ。検査してもしなくても確率の問題で次の子供は出産できる可能性があるよ?どうする?
「『原因が無いと言われた場合のストレスは計り知れない。』と原因が見つからなかった人達は言っている」と先生がおっしゃっていました。
それでも、何かしないと前進はできない気がして検査に踏み切りました。
私の場合は、黄体機能ホルモン不全がそこで発見され、妊娠後には妊娠時高プロラクチン血症が発見されました。
それでも、そこまで高い数値ではないから、これだけが原因とも限らないと言われたので、落ち込みましたよ。
29歳の最初の流産から始まり、子供が生まれるまでの34歳まで5年間も心の葛藤とストレスと格闘する日々でした。
あの子が生まれてたら今○○才だろうな。あの子位かな?
ドラマの中で、「流産した子の事が忘れられない・・生まれていたら、今頃・・」というシーンがありました。
現在2歳になる娘が生まれる前は、スーパーで流産した子と同じ頃に生まれたであろう子供達を見ると、同じ事を考えていました。
正直、今でも考えます。私の空に帰った子達は小学校1年生と4歳です。姪っ子2人と同じ年なので、姪っ子達の誕生日の度に「うちの子は・・・」と思います。
未だに「母子手帳が捨てられない」・・私はエコー写真でした。
1人目の妊娠の時は流産するなんて夢にも思わないから、母子手帳を張り切ってもらってきたんだろうな~とドラマを観ながら夫婦で話していました。
我が家は未だ母子手帳をもらってなかったので、エコー写真が捨てられませんでした。
捨てると、いなくなった子を捨てるみたいで、できませんでした。
エコー写真をコラージュして、コメントまで書いていたので、それを見ると涙が止まりませんでした。
ちなみに、不育症の専門の先生の所では「許可するまで、母子手帳は取りに行かないで」と言われました。母子手帳のみ残ってしまう事がストレスの原因になると先生も分かっていたのでしょう。エコー写真も15週までもらえませんでした。
旦那は、旦那目線で見て号泣してました
私の旦那さんは、不育症のストレスで私に暴言を吐かれたり八つ当たりされたりを耐え抜いてきた、なかなかの強者です。
ドラマの中の旦那さんが「2人だけの人生も・・・」という話をした時に「この男はバカか?そんな事を今言って慰めになると思ってるのか!!」と言っていました。
「でも、何か言ってあげたい気持ちも理解できる」「何もしてあげられる事がない辛さは男にしかわからない」と旦那は言っておりました。
私の旦那も何年ももどかしくて、違う辛さがあったのだと今だから理解する事ができます。
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何をやられても、気持ちの行き場が無いので解決しないんです
ドラマの中では、旦那さんが一生懸命にピアノの練習をしようとしたり、助産師さんや先生が声かけをしてくれてましたね。
でも女性側の心は安らぐ事は無いんです(私はそうでした)
世界が曇って見えるんです。何をやっても心の底から楽しいと思えない。
その間に友達や姉妹が出産し置いていかれる感もあるし。今を楽しみなさいと親には言われるけど、心が追い付かない状況なんですよね。
旦那に優しくされると、子供を産んであげられないという罪悪感が・・・
自分の努力で解決できる事ではないので、心の行き場がない。
何をやってても、何か鎖にでも繋がれているような感じで、負の感情にもどされてしまうんですよね。歳はとっても、何も状況が変わらない自分にもがいて、もがいた所で何も変わらない・・・。
結局は女性の孤独な闘いだと私は思う
結局は孤独な闘いだと私は思っています。旦那さんは共感はしてくれるけど、体感はしないから。(こんな事言ったら、怒られるかもしれませんが・・)
手術台に乗って痛い思いをするのも女側だし、周りからは女性が原因だと決めつける人が多いのが現状です。親戚が集まる場などでは、針のむしろ。
「子供はまだか?」「子供はまだか?」
太ってるだけの私のお腹を触り「妊娠しているの?」という老人達。
苦痛ですよね。旦那さんには誰も言わないんですよね。。
なので、旦那さんは一番近くで共感してくれるとは思いますが、本当の理解はしてもらえないと思います。
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私の担当医はあえて励ましもせず、淡々と事実しか言わない先生だった
先生はものすごく坦々とそっけない感じの先生だと思ってましたが、それが私には心地よかったです。先生は沢山の不育症患者を対応しているので、そのような対応になったんだと思います。
事実しか言わない、慰めは言わない。慰めの言葉が時には凶器になると知っているんでしょう。
先生に感情を感じたのは心拍が確認出来た時でした。興奮気味で「赤ちゃんの心拍だよ!わかる?見える?」と診察中は先生から顔が見えないように、カーテンがやられているのですが、そのカーテンを勢いよく開けて興奮気味で言っていました。
そして、「ここからがスタートだね、がんばろう!」と言ってくれてた事は一生忘れないと思います。
この先生だったからこそ、今の私があると思っている程、感謝しています。
不妊は認知されていて不育症は認知されていない
不妊は認知度が高いと思いますが、不育症は認知されていません。
不妊の友達に「子供が出来ないわけじゃないから、不妊よりは辛くないでしょ?不妊は子供すら出来ないんだよ?」と言われた事も何度もあります。
どちらが辛いかは両方経験してみないと分からないというか、どちらが辛い・大変ではなくどっちも大変だと思います。
今回のドラマで、不育症の人の気持ちを理解してくれる人が増える事を願うばかりです。
今回のドラマに1つ不満があるのは、男性の検査に触れなかった事
不育症の原因は女性だけではないんです!声を大にして言いたい!!
そもそも原因が不明な事が多い不育症ですが、男性の遺伝子が原因という場合もあるんです。
男性側の染色体の異常で、流産を繰り返す原因になる事もあったりと男性側にも原因があるのに、ドラマでは女性が1人で先生から説明を受けてたシーンがあって・・・・
きっと見ている人は、女性のみに原因があると思った人もいる事でしょう。
我が家は旦那さんも検査を受けましたよ。
結果は、遺伝子異常が見つかりましたが、不育症との関係性は不明に終わりました。
終わりに
とにかく、私は不育症が世の中にこれをきっかけに認知されるのではないか?!と期待しております。
そして、検査費用等の補助まであると、ありがたい・・・
検査にも、流産手術にもお金がかかるんです。精神的にも肉体的にも辛いのにお金も自腹です。
とりあえず、世間に認知される事を期待します